ライトブルー系
軽やかな印象を与え淡い色合いのブルー。ファイアは色が薄いほうが出やすいのでダイヤモンドのようなきらめきを重視する方はこの系統の色がおすすめ。
ブルージルコンは様々な青色宝石がある中でも最も強いきらめきを放つ宝石として知られています。強い反射と七色に輝くその姿はブルーダイヤモンドと例えらるほどです。
また鉱物としても地球上で最も古い鉱物であることが研究発表されており、その歴史はなんと44億年前にまでさかのぼります。
ここでは1級ジュエリーコーディネーター嶋直樹が撮影した写真と共にブルージルコンの魅力についてご紹介します。
ジルコンの美しい輝きは、精神を癒し、平和へと導くことで、持つ人やその周りの人々にも、自分のなかにある美しさや穏やかさについて気付くよう導くと言われています。
ジルコンは日本の結婚19年の記念宝石とされています。新婚の時は果てしなく感じますが筆者の経験から19年は意外とあっという間。20年の節目にはちょっと早いですが、身に着けやすく幸せなイメージのブルージルコンならサプライズにぴったり。感謝を込めて奥様へのプレゼントはいかがですか?
2021年日本の新誕生石が60年ぶりに更新され、ブルージルコンは12月の誕生石に追加されました。青は世界的に冬の季節や12月のシンボルカラーとされており、日本の誕生石のベースとなったジュエラーズ・オブ・アメリカなどによるアメリカの誕生石に合わせて追加になりました。ベビーリングやプッシュギフトにもおすすめです。
ブルージルコンは淡い水色からかなり濃いブルーまで様々な濃淡がある宝石です。
それぞれの良さがありますが、ここでは特に濃い色のブルージルコンをご紹介します。
最高級のブルージルコンは圧倒的な濃いブルーをしています。
少しグリーンを含んだ奥深いブルーはアクアマリンやブルートパーズなど類似する他の宝石と比較しても負けない美しさを持っています。
私のイメージするブルージルコンはドラマティックな夜のプール。
ちょっとドキドキするけど、不安な気持ちにさせることはない不思議な感覚を覚えます。
特に大粒石をルーペでのぞくと、奥に広がる無限の青の世界が水の中に飛び込んだような感覚に導いてくれます。
軽やかな印象を与え淡い色合いのブルー。ファイアは色が薄いほうが出やすいのでダイヤモンドのようなきらめきを重視する方はこの系統の色がおすすめ。
めったに出会うことが出来ませんが最高潮の色の濃さのブルージルコンも存在します。奥深い色はまさにインディゴブルー。吸いこまれるような上質な色をお楽しみ頂けます。
今から約10年程前アメリカの大学教授らの研究で豪で採取されたジルコンの結晶の年代は44億年前と発表されました。またラタナキリのブルージルコンも火山噴火によって周囲に散らばり現代になって姿を現しています。まさに地球のロマンを感じさせる宝石です。
ジルコンにダイヤのような虹色の輝きを表すディバージョンが現れるのは0.039という高い分散度によるもの。ダイヤモンドのような光沢と認められる数少ない宝石である混合光沢とされるのは高い屈折率からです。見た目だけでなく数値にもちゃんと表れています。
ダイヤモンドの代用品とされる合成宝石にキュービックジルコニアがあります。天然宝石であるジルコンもまたダイヤモンドのように強くきらめく特徴を持ち、何より名前が似ているため皮肉にも混同されてしまうことがあります。全く別物なのでご安心下さい。
ジルコンは世界中様々な国で産出しますが、青色のジルコンの世界一の産地はカンボジア北東部のラタナキリ。数量だけでなく品質においても最高品質のものが産出するラタナキリは宝石と山がある場所という意味。(ラタナキリの鉱山と買付けのひとコマ)
青色以外のジルコンは、オーストラリア、スリランカ、タイ、ミャンマーなど産出しますが、美しい青色が採れるのはカンボジア・ラタナキリ産のみ。この地で採れる褐色のジルコン原石だけが加熱すると青色に変化します。そのため最高品質のブルージルコンはラタナキリブルーと称され高く評価されます。
鉱山を訪れる前日までは土砂降り。あまり雨が酷いと穴が崩れるため中には入れないと言われていましたが、当日はドラマチックな程快晴に。この時見たラタナキリの青空とまぶしい太陽はまさにブルージルコンそのもの。様々な宝石産地を訪れる度に、産出する土地の自然や文化が映しこまれていると感じます。
ラタナキリの鉱山を訪れて一番驚いたのはその採掘方法です。これまで訪れた様々な鉱山ではモーターやポンプ、そしてショベル機や掘削機の音などがけたたましく鳴り響くのが当り前でした。
緊張でその時はあまり感じなかったのですが、撮影した映像を見返すと、鳥の鳴く声や風に木々が揺れる音など静かで穏やかな場所だったのだと思い返しました。
穴には梯子も階段もなく、手と足をひっかけながら少しずつ降りるという恐怖のスタイルでしかも深さは約25m。
ライトもなく真っ暗なので下が見えませんでしたが、見えていたら余計に怖くて入れなかったと思います。
穴の中には何とか大人2~3人が屈んで入れる程度。しかも手彫り。
原始的な方法ですが、ある意味自然と寄り添って採掘する宝石なのだと実感しました。
そして、もうひとつこの宝石の魅力を高めるのが力強い輝き。
その輝きは表面的に反射が強いという事ではなく、石内部から反射する分散度や高い屈折率からかなり特徴的な表情を楽しませてくれます。
キラキラ反射する水面を思わせ、この上ない美しさで評価を高めます。
この写真は石の奥にピントを合わせたものですが、細かくカットされた稜線が二重にぶれているのがご覧頂けると思います。
これが複屈折です。
複屈折率が非常に高い事から石の内部で稜線が重複して見え、これが他の水色宝石にはないふくよかな光のふくらみを感じさせるのです。
一見すると気が付かない特徴ですが、見れば見る程この石の魅力を感じさせてくれる特徴です。
美しさに限らず、この宝石は歴史やストーリーも持ち合わせています。
今も様々な宝石が産出するスリランカで2000年以上前から産出した鉱物であり、まばゆい輝きと心を癒すブルーの色彩から、精神を癒し、静かで平和な気持ちへと導くと言われています。
今回ご紹介しているブルージルコンの宝石も私が撮影していますが、様々なカットによるひとつひとつの輝きや石の色の奥深さが全て異なり、ワクワクしながらシャッターを切りました。
様々な特徴をご紹介しましたが、この石の美しさは特に実物をご覧頂きたい魅力に溢れています。
是非お近くの方は弊社サロンへ遊びにいらしてください。
皆様にとって一番大好きな青色宝石は何でしょうか?また今回ご紹介したブルージルコンはお気に入りいただけましたか?
私のSNSへ是非お気軽にコメント、そしてもっとこんな事が知りたいなどご希望をお寄せ頂けると嬉しいです。
ジルコンは化学式ZrSiO4で表され、主要な成分はジルコニウム(Zr)、ケイ素(Si)、酸素(O)からなります。ジルコンには微量の放射性元素ウランやトリウムも含まれることがあり、これらの元素の崩壊により放射線が発生することが知られています。
ジルコンは四面体型の結晶構造を持ち、シリケート鉱物に分類されます。ジルコンの結晶は通常、四面体構造を重ねて積み重なることで形成され、鉱物学的にはテトラゴナル(tetragonal)と呼ばれる晶系に属します。
最新ブルージルコン
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