2020/08/29

専門資格者が写真と文で綴る『ファイヤーオパール』の魅力

主としてメキシコ産のオパールの中で、黄色~オレンジ色~赤色までの色調を持つものをファイヤーオパールと呼びます。オパールらしい虹色の光を放つものと単色のものがあり、その名の通り揺らめく炎のような美しさは見ているだけで癒しを感じさせます。お守り宝石の代表格オパールの中でも、ファイヤーオパールは古代文明では楽園の鳥の石として、今ではメキシコの石として愛され続けています。

ファイヤーオパールは主にメキシコで産出し、燃え上がる炎のような美しさから、愛の象徴として賞賛されてきた宝石。専門家嶋直樹がその魅力をまとめました。それでは、暖かな色に心癒される旅へ出かけましょう。

 ファイヤーオパール ーFire Opalー

鉱物

オパール

化学組成

SiO 2・nH 2 O含水二酸化ケイ素

黄・オレンジ・赤 透明から半透明

屈折率

1.37〜1.52

複屈折

なし

比重

1.25~2.23

モース硬度

5.5〜6.5

 

ファイヤーオパールカラー比較

ファイヤーオパールの色

ファイヤーオパールはその名の通りまるで炎のような色を持った宝石です。

黄色から赤色まで《暖色系のカラーチャートそのもの》全てのグラデーションを持っていることはとてもユニークな特徴。

これだけのカラーバリエーションがあると、一般的に他の宝石は別名がつけられることが多いからです。

もちろん天然石ですから一様に同じではなく、私が撮影した上写真の4色の中間となる色も存在します。

この宝石を初めて見た人にとってこれらは別の宝石のように感じ、同じ種類でこれだけのカラーバリエーションがあることに驚かれます。

黄色はシトリンやイエローサファイア、オレンジはスぺサルティンガーネット、赤はアンデシンなど見間違えてしまいそうな宝石もありますが、カット稜線のとろみのあるソフトさが柔らかいオパールらしさを感じさせます。

楽園の鳥の石


メキシコと言えばマヤ文明やアステカ文明を想像される方も多いでしょう。

溢れんばかりの美しさを誇るファイヤーオパールはこれら古代メキシコ文明にとっても重要な意味があったようです。

マヤ族やアステカ族はこの宝石を愛し、「楽園の鳥の石」であるケツァリッツリピョリトリと呼び装飾や儀式などに用いました。

その後しばらくの間、ファイヤーオパールの存在は忘れ去られていたのですが、1835年頃メキシコの高地で美しいファイヤーオパールが再発見され、また注目を集めることとなりました。

火山帯が産んだ炎の宝石

メキシコと言っても全土で採れる訳ではなく、その産出は中央部の高地、絶滅した火山が多数存在する地域に限られます。

1835年に発見され、今も重要な産地として採掘が行われているケレタロ州の他、イダルゴ州、ゲレーロ州、ミチョアカン州などがそれに当たります。

メキシコはポポカテペトルなど今も激しく噴火を繰り替えす火山が複数あり、情熱的な地球のパワーがファイヤーオパールを生み出したことを実感させます。

アフリカの一部や、他の地域でもファイヤーオパールのような石は産出し、特に近年発見されたブラジル産は注目を集め期待されていますが、メキシコオパールと呼ばれてきた歴史や地位にとって代わる程のものではありません。

ファイヤーオパール鉱山

鉱山の様子

赤いオパールを生むファイヤーオパールの鉱山は赤い岩が印象的です。

噴火時の堆積物の空洞や亀裂にオパールは存在し、一度冷え固まった溶岩にオパールのもととなるケイ酸を含んだ熱水が作用して、高温かつ急速に出来るため透明度の高い石になります。

また原石の多くがカンテラと呼ばれる母岩に覆われていて、オパールを含んだ母岩ごとカットしたカンテラオパールも人気です。

遊色効果について

他のオパール同様ファイヤーオパールにも7色の光を発する石が存在します。

ファイヤーオパールの中で最も価値があり高価なものは力強く赤みがかったオレンジ色に7色の遊色が現れるものですが、実際にそういった石は僅か。

遊色が現れやすいものは淡めのオレンジのボディカラーの石に多く見られます。

古い宝石専門書ではこの遊色効果があるものこそがファイヤーオパールであるというものもありますが、近年では、個体ごとの評価は別としてどちらも価値のあるファイヤーオパールであるとされています。

これほど色のバリエーションがある希少な宝石ですから、自分好みに出会えることは喜びです。価値の有無よりも自分の好みを大切にして頂くことが重要であると私は考えています。

バフトップカットファイヤーオパールルース

ファイヤーオパールの効果

前述したようにファイヤーオパールは暖色系の全ての色調を持った宝石です。

この暖かな雰囲気は、暖炉の炎を眺めているような癒しを感じさせるに十分な魅力に溢れています。

ファイヤーオパールに限らず、オパールは豊かな色調や虹色に変化する特徴から幸せを招くお守り石として崇拝されてきました。

オパールの語源はラテン語で宝石の意味を持つ「オパラス Opalus」と言われていますが、これには色の変化をみると言う意味もあるとされています。

遊色のあるなし関わらず、ファイヤーオパールの場合は赤色なら情熱、オレンジなら元気や健康など色が心理的効果を与えやすいように思います。

お気に入りのファイヤーオパールに出会ったら気分をあげてくれるお守りとしての効果も高まりそうですね。

ジュエリーとしてのファイヤーオパールの魅力

ルースで楽しむのはもちろん、ファイヤーオパールはジュエリーの素材としても抜群の効果を発揮します。

美しく鮮やかな色はあらゆるファッションのアクセントとなり、ペンダントやブローチ、ピアスなどは身に着け自然に目線に入るだけで、お洒落な印象を与えます。

指輪に向かないとまでは言いませんが、硬度が柔らかいため、毎日身に着けるリングとしてはおすすめ出来ません。オパールはデリケートな宝石であることを忘れずに気を付けて身に着けて下さい。

いかがでしたでしょうか?オパールの中でもひと際個性を放つファイヤーオパールの美しさと魅力をご紹介しました。私が撮影した写真からもこの宝石の魅力が伝われば幸いです。

ここでご紹介したジュエリーは全てジェイシーバールのデザイナーが手掛けたオーダーメイド作品です。

情熱的なのに、どこか心を優しく包み込むような不思議な宝石ファイヤーオパール。

私が選び抜いた石を使って世界にひとつのオーダージュエリーもお作りします。是非当ホームページのお問合せよりお気軽にご相談ください。

宝石/ジュエリー撮影・文 嶋直樹

最高品質のルースをお届けします

1級ジュエリーコーディネーター嶋直樹厳選

色・輝き・カット全てにこだわり選び抜いたルースをオンラインショップでお求めいただけます。オーダーメイドもお気軽にご相談ください。

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PROFILE
1級ジュエリーコーディネーター
真珠検定スペシャリスト
有限会社ジェイシーバール専務取締役

嶋 直樹 Naoki Shima

ジュエリーコーディネートと真珠それぞれの国内トップ資格者。専門家としてテレビのコメンテーターや解説など多数出演。またミスコンテストの講師など美を追求する分野でもその技術を生かすプロフェッショナル。

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