エジソンもうならせた真珠養殖
100年近く世界中で研究されていたにも関わらず、誰も成しえていなかった真珠の養殖を御木本幸吉氏が成功に導いたことは、かの発明王エジソンも讃えたと言われています。
単純にそれに似たものや、成分が同じものを作るというのではなく、自然物であるあこや貝そのものの仕組みを活用し出来るこの発明は、世界の真珠事情を一変させました。
真珠養殖成功の功績
最初に成功した養殖真珠は現在のような球体ではなく、わずか5個の半円形の真珠でした。
その後13年の時を経て明治40年西川藤吉氏、見瀬辰平氏が真円真珠養殖の特許を出願しこれらが現在の養殖真珠の発展に繋がっています。
真珠養殖は、技術開発の難しさに加えて、赤潮の発生など自然環境の影響を大きく受けることから困難を極めるものでした。
この発明が無ければ、現在世界中で養殖され流通するシロチョウ真珠やクロチョウ真珠も存在しなかったかも知れません。
世界中の養殖真珠は日本人がその技術をもたらし、今も世界各地で何らかの形で関わっています。
あまり知られていない事ですが、真珠のスペシャリストとして国内外の真珠養殖の現場を訪れるたびに感謝の思いと日本が世界に誇ることが出来る技術であることを実感しています。